治療用の超音波は画像診断用とは異なり、身体内部で1秒当たり百万回のミクロマッサージを行い、深部で組織の修復を促進します。さらに細胞膜の透過性を向上させ、細胞の代謝に良い影響を与えるとされます。卵子は人体内で最大級の細胞であり、数か月前から栄養を取り込み成長するため、その間に超音波を照射することは卵子にとって良い影響を及ぼすと考えられます。すでに導入開始している施設では、採卵成績が向上する傾向にあり、有害事象も生じていないという結果を出しています。

そこで当院では、5か所の鍼灸院(なかむら第二針療所(京都)、栗東鍼灸整骨院(滋賀)、純はりきゅう院(山口)、はる鍼灸治療院(広島)、皿屋鍼灸院(大阪))と合同で、生殖医療における超音波治療・直接偏光近赤外線治療・鍼灸治療の三つを併用した治療法により採卵成績がどのように変化するかを調べる研究を行います。研究期間は2023年10月19日から2024年4月30日までとなります。本研究は厚仁病院倫理審査委員会の承認を得ています。

研究に関してご質問がある方は、鍼灸師 松田までご一報下さいますようお願い致します。また、研究に同意頂けない場合でも患者様への不利益は一切無いのでご安心下さい。